

長野県の南に位置する伊那谷は、
標高2,600〜2,900m級の中央アルプス(木曽山脈)と、
標高日本第2位・第3位の高峰を擁する南アルプス(赤石山脈)に挟まれた、全長約80kmの谷。
その標高差は約2,000mにおよび、日本で最も深い谷とされています。


KINOは、その風景を「只々、ゆっくり見て過ごせる場所を作りたい」そんな思いで設計された宿です。
標高1,445mの陣馬形山、県立公園内に建つ一棟貸しのキャビンで、建物の高さ、窓の向き、椅子の位置に至るまで、すべて“景色の見え方”を基準に設計されています。
白樺リビング
山の見えるミニキッチン
星空の見えるベッドルーム(ダブルベッド)
開放的なテラス一般的に多くの建物が南を向く中、KINOはあえて西向きです。
夏は夕焼け、秋は西雲、冬は稜線の影。
ときに西陽がまぶしい日もありますが、この角度だからこそ、刻々と移ろう変化を楽しむことができます。

「アルプス」と聞けば、多くの人が“登る”や“滑る”を思い浮かべるかもしれません。
でもKINOでは、そのどちらでもなく、
ただ、山を“見に行く”ために泊まる。
——そんな旅のかたちがあってもいいと思うのです。
夜になれば、遮るもののない空に、日本でも有数の星空が広がる。
窓の外、稜線の向こうがわずかに色づきはじめる朝。
天気のよさだけが美しさの条件ではありません。
そして地元の野菜やジビエを、ただ焼くだけ。空が色を変え、雲が流れ、霧が稜線を包む。
その変化を眺めているだけで、気づけば一日が過ぎている。
何かをしなくても、満たされる時間がここにはあります。

私たちがKINOで取り組んでいるのは、宿泊体験の提供だけではありません。
「見ること」を目的にした旅の文化を、この土地に根づかせることでもあります。