穏やかな瀬戸内海の、ほど近く。
高松城を横目に歩き少し路地を入ったところに、一軒のホステルがあります。
よそ見をしながら歩いていたらうっかり見逃してしまいそうな、さりげない佇まいのSUNNY DAY HOSTEL 。
のれんをくぐると、色とりどりの果物の瓶が並ぶカウンターから、オーナーが出迎えてくれました。
ホステルの1階は、季節のこだわり素材をたっぷり使ったジュースバーになっていて、地元の方や観光で来ているお客さんの姿もあります。
カウンターでチェックインを済ませたら、オーナーに案内されながら階段を上って、お部屋へ。
フロアごとに飾られているのは、香川を中心に活動する画家、山口一郎さんの絵。
「ホステルのために描いていただいた作品なんですよ」
眺めながらぐるぐると上って、4階に到着。
「こちらが今回ご予約いただいたお部屋、MITATEです」
コンクリートの壁に、柔らかなファブリックと和モダンなインテリアが合わさった、隠れ家のような空間。
小さなベランダと、檜風呂も独占することができます。
2階、3階、4階のフロアごとに空間のコンセプトが異なるから、全部の部屋に泊まってみたくて繰り返し泊まりにくるお客さんもいるのだそう。
「AIR」と呼ばれる屋上は利用自由。テイクアウトしてきたご飯やジュースでピクニック気分が味わえそうな、開放感のある空間です。
SUNNY DAY HOSTEL はフロアごとに貸切。
生活空間が他のお客さんと完全に別れているから、気兼ねなく過ごせます。
清掃業務のプロフェッショナル・株式会社サニーサイドが営むホステルというだけあって、館内の清掃・衛生管理もバッチリ。
今の時期ならではの不安を感じることなく、のびのびと旅を楽しむことができます。
喉が渇いてきたので、荷物を置いて再び1階のジュースバーへ。
「どのメニューも珍しくて、美味しそうで悩みます」
「ふふ、じっくり悩んでください。今月は、香川県三豊市の梨を使ったスムージーと、同じく香川県産のぶどうのソーダが新しく登場したばかりですよ」
「どっちも気になる...。そうしたらええと、ぶどうのソーダをください」
ジュースは注文を受けてから作り始めるので、カフェチェーンのように早く出てくるわけではないけれど、作ってくれているのをぼうっと眺めて待つ時間もまた良い。
「香川は初めてですか?」
「はい、初めてです。でも、まだどこ行こうか決めてなくて」
店内の壁に目をやれば、「セトウチ海街マップ」と書かれた大きな地図が。
「それなら、ここからいける場所とか、美味しいお店もいろいろご紹介しますよ。ここには載っていない、個人的におすすめの飲み屋さんなんかも。お部屋でゆっくりしたい方には、映画や本、プラネタリウムの貸し出しもしています」
完全なるノープランで来てしまったけど、なんだか楽しい旅になりそう。
私の新しい瀬戸内暮らし、ここからはじまります。