漁師町にある川べりの小さな宿
海鳥の鳴き声が響く漁師町「新湊」。
飛び交う海鳥の数は、新湊地区の住人よりも多いかもしれません。
この町は1300年以上の歴史があり、運河沿いには戦前からの町並みが残っています。
まるで映画のセットのような趣のある風景に出会えます。
厳しい自然と対峙しながら、古くから様々な人や文化を受け入れてきたこの地には、開放的で人情味あふれる湊町の雰囲気が漂っています。
現存する多くの寺社や、「おんぞはん」と地元の人に親しまれる地蔵尊からも、その一端を感じ取れます。
内川沿いの町家は、お互いが支え合うようにくっついて建ち並んでいます。
そのなかのひとつに「水辺の民家ホテル」があります。
外観だけではホテルと気づかずに通り過ぎてしまうほど、町なみに溶け込んでいます。
築100年近い漁師の町家をリノベーションして「水辺の民家ホテル カモメとウミネコ」は誕生しました。
一見、「THE・日本の伝統建築空間」のようですが、地域性・独自性のある技術だけでなく、新しい素材や挑戦も織り交ぜています。
やすらぎだけでなく、ビビッとくる刺激も体験していただきたいです。
カモメ棟とウミネコ棟
さて、当ホテルはカモメ棟とウミネコ棟の2つがありますが、海鳥としてのカモメとウミネコの違いはご存知ですか?
カモメは、冬に日本にやってくる、さすらいの渡り鳥。クリクリした丸い目が特徴で、可愛らしいイメージです。
灰桜色の壁に囲まれた「カモメ棟」もキュートな印象です。広すぎない空間で、落ち着いて過ごすことができます。家の中でこもるのが好きな方におすすめです。
ウミネコは、年中日本で暮らす地元大好き土着鳥。するどいクチバシと切れ長の目が特徴で、凛としたイメージです。
うぐいす色を基調とした壁が特徴のウミネコ棟。清々しい居心地の良さを感じられます。
内川沿いに面している大きな窓からは、まるで絵画のように目の前に広がる景色を眺めることができます。
マイペースな過ごしかた
水辺の民家ホテルでは、夕食の提供がありません。
新湊で暮らしているような気分を楽しんでもらいたいので、近所のお店での外食やホテル備え付けのキッチンでの自炊をおすすめしています。
どこに食べに行くか迷ったら、ぜひホテルスタッフにおすすめのお店を聞いてみてください。
地元民が通うスーパーやお惣菜屋さんでの食材調達も、やってみると楽しいものです。
その土地ならではの食材や、地元民同士の方言丸出しの井戸端会議と遭遇できるかもしれません。
おなかが満たされたら、夜をどう過ごしましょうか。
人目を気にせず家族水入らずで語り合ったり、仲間と旅の計画を立てたり。
夜のおさんぽは、日中とはまた違った雰囲気が楽しめます。
朝食も自分の好きなものを、好きなタイミングで。
ホテルの近くには、昔ながらのパン屋さんやお昼前から開店しているカフェもあります。
また、ホテルから出たくない方には、セミセルフ式の朝食がおすすめです。
朝食は3タイプ。しっかり食べたい方も、少しだけ食べたい方も、お好みのスタイルに合わせてお選びください。
チェックアウト時間は11時。のんびりと支度を。
誰かの暮らし
水辺の民家ホテルの目の前を流れる内川。
水面に映し出すのは、漁船や民家など「人々の暮らし」。
映し出された暮らしの像は、みなさんにはどう見えるでしょうか。
同じ世界にある誰かの日常を過ごしてみませんか。