沖縄本島から南西に約300km。 離島独特のゆっくりとした空気が流れ、エメラルドグリーンの海に囲まれた宮古島。アヤグ(宮古民謡)・オトーリー・パーントゥ(祭)・宮古上布・神事など、伝統行事や伝統文化が今もなお人々の生活に強く根付いています。
yomoは平良東仲宗根という宮古島市の中心部に位置する住宅街に佇んでいます。元々は「おばあの家」としてご近所の方から親しまれ、多くの人が集った小さな平屋でした。建物は築53年。いろんなところに傷みや古さが残っていましたが、建て替えではなく既存を活かしたリノベーションにこだわりました。この地域では前例のない取り組みです。
島を見渡すと、古い建物は空き家のまま放置され、空き地はどこかで見たようなアパートやマンションなどに建て替わりつつあります。資材の運送コストや職人さん不足といった離島ならではの問題もありますが、少しずつ島の顔が変わっていくことに、どこか寂しさも感じています。
私たちにとって、宮古島での初めてのリノベーション。職人さんたちにとっても挑戦の連続でした。最初は戸惑い、工事がうまく進まないことも。けれど時間をかけて、形になっていきました。
戦後の宮古島では、ゆいまーるの精神(助け合い)のもと、島人全員で茅葺屋根の家を作ったという歴史があります。yomoも同じように、多くの島の職人さんたちの協力のおかげで完成しました。今では関わってくれた職人さんたちが、嬉しげにこの宿を語ってくれています。
食器たちはやちむんを中心にここで暮らすために必要なものはひととおり揃えています。花ブロックを脚に使ったステンレスキッチンでは、近隣のスーパーなどで島ならではの食材を買って楽しんでください。島のおばあと一緒に宮古島の郷土料理を作るサービスも絶賛企画中です!
ここにはリゾートホテルのような豪勢なサービスも、プライベートビーチやオーシャンビューの客室もありません。
ですが、どこか懐かしく、どこか温かい部屋を作りました。離島ならではのゆっくりとした空気感と共に、宮古島の日常のようなひとときをお過ごしください。