暮らしの匂いと風景が、あなたをゆるめる。
京都・京丹後の奥深い山里に、14世帯だけが暮らす小さな集落があります。
そこにひっそりと佇むのが「蒸‐五箇サウナ‐」です。
築120年の茅葺き古民家を活かしてつくられたサウナは、薪の炎でじんわりと温められ、やさしい熱が身体を包み込みます。
サウナと聞くと「暑くて我慢する場所」というイメージがあるかもしれませんが、ここではむしろ自然のぬくもりに抱かれる感覚。
はじめての方でも安心して身を委ねられる空間です。
汗を流した後、目の前に広がる鱒留川へ足を踏み入れると、澄んだ冷たさが一瞬で心と身体を洗い流します。
その後に柿木の下に腰かけ、山風に吹かれながら川の音を聴いていると、自分が自然の一部になったような深い安らぎが訪れます。
このサウナの魅力は、ただ整うだけではありません。
畑から帰ってきた集落のおばあちゃんの光景や、夕暮れに染まる田んぼの景色が、訪れた人の記憶を静かに温めていきます。
蒸は「サウナ体験」でありながら、「暮らしに触れる旅」でもあるのです。
日常の喧騒を離れ、自然と人のぬくもりに抱かれる時間。
ここには、サウナがはじめての方にこそ感じてほしい、やさしい温もりと静かな感動があります。