現世より少し神様に近い
霊山の杜に泊まり
中今を生き
心身の穢れを祓い清め
過不足も偏りもない
「ちょうどいい」状態に調える
——トトノヰノトト

トトノヰノトトは、「いまここ」に心を澄ませる中今の精神のもと、トトノヰアクティビティを通して、心と体を“ちょうどいい”状態へと調えていく旅です。
心を澄ませ、いまを生きる旅。
東京の秘境・御岳山。由緒ある神社宿坊「東馬場」に滞在する、1日1組限定の特別な時間。
東馬場では、一般的な宿泊プランや素泊まりのご用意はなく、神道の思想を背景に心身の調和へと導く体験型宿泊「トトノヰノトト」のみをご案内しております。
武蔵御嶽神社の御師・調師を世襲する東馬場家が、その知識と感性をもって、ご滞在を丁寧に導きます。
中今という本質。
中今(なかいま)——いまこの瞬間に心を澄ませるという在り方。
この旅の中心にある考えです。時間の流れに沿って展開されるトトノヰアクティビティを通じて、心と体は過不足のない、ちょうどいい状態へと導かれていきます。
あらかじめ用意された十種ほどの体験が、お出迎えからお見送りまで流れるように連なる中、まるで物語の主人公であるかのような、非日常のひとときをお過ごしください。
五感が目覚める「トトノヰアクティビティ」
「薬草」・「禊」・「清」・「祓」・「おさがりお重」・「和」・「昏々」・「祷」・「おさがりわっぱ」・「言霊」…
これらの体験は、伝統的な儀式からアウトドアサウナのような現代的なアプローチまで多岐にわたり、どんな瞬間も特別な時間となるよう丁寧に設計されています。
さらに、天候やその日のご自身の状態に合わせて調師が提案するアクティビティもご用意しています。
宿泊先は東京都の有形文化財「馬場家御師住宅」
自然豊かな御岳山、標高816メートルの地に静かに佇む東馬場の茅葺屋根の建物。
江戸末期の慶応2年(1866年)に建てられ、東京都の有形文化財に指定されています。
現在も東馬場家の住まいであり、訪れる人々を迎えてきた由緒ある神社宿坊です。
江戸時代の姿を今にとどめるこの建物に足を踏み入れると、まるで時を超えた世界へ迷い込んだかのような感覚に包まれます。
案内役は現代に生きる伝統の担い手たち
この特別な旅を導くのは、東馬場家の14代目、15代目夫婦。400年の歴史を受け継ぎながら、現在も武蔵御嶽神社の御師・調師として活躍しています。
彼らは伝統を守るだけでなく、豊富な知識と個性を活かし、革新的な挑戦を続けています。
訪れる人々に唯一無二の体験を提供するための情熱が、旅の随所に散りばめられています。
歴史が息づく空間での特別な安らぎ
「トトノヰノトト」にご宿泊される方には、広さ144.09㎡の客間を貸切でご利用いただきます。
この客間は、内神殿が設けられた神前乃間をはじめとする5つの和室が襖でつながった構造になっており、広々とした一続きの空間としても、個々のプライベートな空間としてもご利用いただけます。
高い天井がもたらす開放感と、杜の静寂に包まれる穏やかな景色が広がるこの神秘的な空間で、東馬場の特別な魅力に浸りながらごゆっくりおくつろぎください。
1日目
13:30-14:00 | お出迎え
正面玄関にて家族で温かくお出迎えさせていただきます。
ここから、トトノヰアクティビティの時間が始まります。
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14:00 | 薬草
植物療法士の資格を持つ東馬場の調師が調合した薬草の香りに包まれるひととき。
立ち上る蒸気が、日常から離れた時間へと導きます。
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15:30 | 禊(みそぎ)
禊蒸風呂と五右衛門水風呂、森林外気浴。
鳥のさえずりや沢のせせらぎ、風に揺れる木々の音に包まれながら、心身を解きほぐします。
※アウトドアサウナのためTシャツ・短パンをご着用いただきます。
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17:00 | 清(きよめ)
檜の香り漂う湯へ。
清め塩を手に取り「祓いたまえ、清めたまえ」と唱えながら湯に身を委ねます。
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18:00 | 祓(はらえ)
神前乃間にて神職によるお祓い。
太鼓の響きと祝詞が空間を満たします。
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18:15 | おさがりお重
神様にお供えした三段のお重を、おさがりとして夕食にいただきます。
調師が一つひとつ丁寧に手作りした料理が、心と体をやさしく満たします。
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19:45 | 和(なごみ)
安眠のために調合された薬草の芳香浴と手浴。
呼吸がゆっくりと深まり、静かな眠りへと向かうひとときです。
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21:00 | 昏々(こんこん)
七福神の枕紙を枕の下に置き、山の静けさに包まれながら深い眠りへ。
心地よい時間に身を委ね、朝までごゆっくりお休みください。
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2日目
7:00 | 祷(いのり)

宿泊者のみが参列できる武蔵御嶽神社の朝拝へ。
澄んだ山の朝の空気に包まれながら、神聖なひとときを過ごします。
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7:45 | おさがりわっぱ
神様へのお供えのおさがりを詰めた、調師手作りのわっぱ弁当。
朝拝のあと、御岳山の自然に囲まれてお好きな場所でゆっくりとお召し上がりください。
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8:45 | 言霊
日本では古くから、言葉には霊力が宿ると信じられてきました。
ご自身にとって特別な言葉を神職が書にしたため、宿坊印とともに授与いたします。
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10:00 | お見送り
旅の締めくくりに、火打石で新たな日々の安全と幸せを祈り、東馬場家の家族が心を込めてお見送りいたします。
この杜で過ごした時間が、これからの日々の中でふと「中今」を思い出すきっかけとなりますように。
一部のトトノヰアクティビティは、天候や季節の状況により変更や中止となる場合がございます。ただし、その際にも他の選択肢をご提案させていただきますので、どうぞご安心ください。
また、健康上や宗教上の理由などでご参加が難しいアクティビティがある場合には、代わりとなる体験をご提案させていただきます。事前にお気軽にご相談ください。

10:00〜 | さらに楽しむ
お見送りの後にお時間があり、行き先や過ごし方に迷われた際は、どうぞお気軽におたずねください。以下におすすめの選択肢をいくつかご紹介いたします
• 御岳山ロックガーデンでのハイキング
「東京の屋久島」と呼ばれる美しい自然の中を散策。
• 御岳渓谷の散策
エメラルドグリーンに輝く多摩川上流を望みながら、ゆったりとしたひとときを。
• リバーアクティビティ
カヌー、ラフティング、SUPなど、多摩川を舞台にしたアクティブな体験。
• 小澤酒造の酒蔵見学
日本酒の魅力を堪能できるツアーで、伝統と味わいを楽しむひととき。
• 近隣の温泉
つるつる温泉や瀬音の湯など、心と体を癒す湯めぐり。
トトノヰノトトの誕生秘話
守り続けた伝統と家族の独創性
東京の喧騒を離れ、山上の澄んだ空気と緑豊かな木々に囲まれた静寂の地。そこに佇む私たちの宿坊は、時間がゆっくりと流れる特別な場所です。茅葺屋根の建物は高い天井と5間続きの広々とした和室(114.09㎡)を持ち、昼間は自然の音、夜は深い静寂が包み込みます。ただそこにいるだけで心が澄み渡り穏やかな気持ちになる不思議な空間です。
この宿坊は、400年以上続く家系の中で受け継がれてきた伝統と、代々の家族の想い、そして講社の方々との深いつながりに支えられてきました。私たち14代目と15代目夫婦は、それぞれが非常に個性豊かでありながら、お互いを大切に家族としての絆を深め、この宿坊を守り続けています。
家族で紡ぐ唯一無二の世界観
コロナ禍で一時休業した宿坊を再開するにあたり、「これまで」と「これから」について家族で何度も話し合いを重ね、宿坊としての役割を単なる継続にとどめるのではなく、使命感と情熱をもって刷新する道を選びました。
伝統を大切にしつつも、その枠にとどまることなく、家族それぞれの感性と独創性を重ね合わせ、新しい時代にふさわしい在り方を模索し挑戦していきたい——そんな想いを胸に、私たちだけの新しい宿坊泊のかたちを創り上げようと決意しました。
実に3年以上の歳月をかけ、代々受け継がれてきた家系と伝統の真正性と、今の家族ならではの独創性を融合させることで生まれたのが、「トトノヰノトト」という体験型宿泊プランです。
「トトノヰノトト」は、私たちが試行錯誤を重ねて生み出した特別な体験の集合体です。それぞれのトトノヰアクティビティには、伝統を尊重しつつ新たな価値を創造するための努力と工夫が込められています。完成までには多くの挑戦や困難がありましたが、その過程で見つけた“ちょうどいい”という感覚こそが、このプランの核となっています。そしてその根底には、「中今(なかいま)」——いまこの瞬間に心を澄ませるという在り方があります。
鎮守の杜に泊まり、自分自身を調える
「トトノヰノトト」という名前には、この旅の本質が詰まっています。漢字では「調いの杜泊」と書き、鎮守の杜に泊まりながら自分自身を調えるという意味を持たせています。
「杜」とは神域の森を指し、神秘的な場所での特別な旅になることを表現しています。「整える」ではなく「調える」という言葉を選んだのは、この旅を通して100%の完璧さを目指すのではなく、楽器を調律するように“ちょうどいい”状態を目指すという考えからです。
また、「トトノヰノトト」は上から読んでも下から読んでも同じ響きを持つ回文で、その中央には「ヰ」という文字が刻まれています。この文字は一部が欠けているように見えますが、そこにこそ大切な意味があります。完璧ではないからこそ生まれる心地よさ――その絶妙なバランスが、この旅を通じて思い出していただきたい感覚なのです。
心に灯る杜の記憶
私たちの宿坊での体験が、心に深く刻まれるひとときとなり、これからの暮らしを支える静かな灯火となりますように。いつの日かまた、この杜がそっと思い出されるその時まで、心地良よい“ちょうどいい”を胸にお過ごしください。