
それは、阿蘇の森がもたらす木の命だけでなく、そこに関わる人々の手仕事や時間の重なりを受け継いでいくこと。
竹の熊 正倉には、穴井木材工場の風景が息づいています。

製材の過程で生まれ、普段は使われることの少ない木のかけら。幾度も使われ、また新しい形としてよみがえった木の断面。それらが、この空間の壁や床、家具の中に受け継がれています。ここは、阿蘇の山の恵みと人の営みがひとつにつながる「倉」です。

滞在することは、その循環の中に身を置くこと。森と人のあいだに流れる時間を、肌で感じ取る場所です。
竹の熊 正倉は、熊本県南小国町で製材される小国杉を余すことなく活用してつくられています。

山々に囲まれ水の豊富な南小国町は、寒暖差が激しく、真冬には厳しい冷え込みが訪れます。
こうした厳しくも豊かな自然環境が、倉に適した強くしなやかな小国杉を育みます。

大径木の小国杉で囲われた建築の内部は、本来、貯蔵のためにつくられた「倉」のように、四季を通じて人にとっても心地よい環境を生み出しています。