<ご対象者>
・障がいや病気が心配で、旅行に行きづらい方、またはそのご家族や大切な方
・食事や移動に関して何らかのケアが必要な方、またはそのご家族や大切な方
・障がいや病気があることで、周りの目が気になってしまう方
<プラン概要>
特別な対応が必要な、障がいや病気がある方がいるグループ専用の宿泊プランです。
ume,yamazoeでは1日最大3組までのお客様のご宿泊が可能ですが、本プランで同じ日に泊まるお客様は、上記のように対応が必要な障がいや病気をお持ちの方がいるグループのみのプランです。
(もちろん本プラン以外でも、ume,では障がいや病気がある方のご来館は大歓迎ですし、いつでも宿泊可能です。ぜひ「自然派和食 2食付きプラン」もご検討ください。)
<対応できること>
①グループごとの貸切宿泊
グループや家族ごとで一棟貸切の宿泊スペースで自由に過ごせます。
また、共用部分に関しても広めの作りであるため、お食事の際も大きな声を出したり、少し動きがあっても他のお客様が気になりづらい設計となっております。
②食事への対応
・アレルギーや食事制限などへの対応も可能
・ミキサー食などの対応も随時可能
→事前にお伺いできれば、できる限り対応致します。お申し込みの際、お気軽にご相談ください
③その他必要物のご用意
障がいや病気にあわせ、ホテル側で以下の手配は可能です。お気軽にお知らせください。(おねしょマット、オムツや医療備品を捨てるためのゴミ袋、たこ足コンセント、延長コード、通常よりも多めのタオルなど)
<対応が難しいことや注意点>
・山間にある立地
ume,yamazoeは奈良県の山間の里山にあるホテルです。最寄の病院まで車で20-30分かかる立地です。体調に不安がある場合などは、ご来館をお控えください。
・完全なバリアフリーではない建物
築100年以上の古民家を改装したホテルのため、一部段差や坂もございます。
ただ、随時スタッフがサポートいたしますので移動の際など、困ったことがあれば何でもご相談ください。
・その他
当日のサポートを円滑にするため、障がいや病気の度合いについて、お電話にてご同行者様やみなさまの健康状態や障がいの状態、こちらでどのようなサポートが必要かを事前にお伺いさせていただくことがあります。
また、当日を迎えるまでに気になることがあれば、ご来館1週間~3日前をめどにご連絡致しますので、その際お知らせください。
完璧な介助ができるスタッフがいるわけではありませんが、お迎えする心をもったスタッフばかりです。一度お気軽にご相談ください。
<プランができた背景>
ume,ではこれまで、医療的ケアが必要なお子様や、精神的な疾患、身体が不自由で介助が必要なお客様、末期癌や全ろうの方、また、外見的には見えづらくとも音や光に敏感な方など、様々な障がいや病気を持つお客様をお迎えしています。
たくさんのお客様をお向えする中で、同じ障がいや病気でも、人によって症状や困ってることも様々だということを知りました。
基本的には、その時ごとにお話をお伺いしながら最適なご対応を心がけていますが
「障がいがあって、大きな声で騒いだり、動き回ってしまって迷惑にならないか」
「周りに変な目で見られている気がして出かけづらい」
など、障がいや病気がある方がなかなか旅行に行きづらい理由に「周りの目が気になる」がひとつ大きなハードルになっていることに気がつきました。
ume,は、障がい、病気、性別や宗教、年齢にとらわれることなく”いろんな人”が、心穏やかに、優しくなれる場所を目指しています。
本当は将来的に、どんなときでも、障がいや病気、国籍や年齢関係なく、いろんな人が当たり前に楽しめる場所になっていきたいと思っています。
ただ、そういった理想の状態には「行っても迷惑にならないかな?」「変な目で見られないかな?」という気持ちを少しでも少なくする工夫も、同時に必要かもしれないと思うようになりました。
そこで今後は、ご宿泊枠の第4日曜は障がいや病気がある方向けの宿泊枠として確保することにしていきます。全ての不安を解消することは難しいですが、少しでも気持ちを楽にして、旅行を楽しんでいただければと願っています。
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かつて私も、重度の精神疾患がある姉が騒いでしまい、居た堪れなくなってレストランを飛び出した経験があります。姉はその日の機嫌次第で、大声を出したり騒ぎ出してしまうこともあり、家族全員でそろって外食をすることはとてもハードルが高かったです。
今日はご機嫌がよさそう、落ち着いていられそうと一緒にレストランに行っても、途中で暴れ出し、申し訳ないですがお料理の途中で退席させていただくことも何度もありました。
誰も悪くないけど、やりきれない。
そんな過去の自分が、安心して楽しく活用できるプランになればいいなと考えています。
旅や自然は、人の心を想像以上にほぐしてくれると思っています。
この場所を通して、「また元気になれるきっかけ」や「一生、記憶に残る時間」をつくるお手伝いをしたい。
今までできないと思っていた、そんな引っ掛かりをほぐすきっかけになれば嬉しいです。
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【ume, / ちょっと不自由なホテル】